好きな本はブックカバーを外して読む

日本人はブックカバーが大好きだそうです。電車の中でもバスの中でも、多くの人はブックカバーをして読書を楽しんでいる姿をよく見掛けます。私の場合、自分が好きな本や他の誰かにすすめたいなぁと思う本は、ブックカバーを外して読むようにしています。

どんなにクールでカッコいいブックカバーでも、本の内容を察知して変化してくれるものはないし、やはり装丁デザインの多くは素晴らしいデザイン作品、芸術作品だとも思うので、ブックカバーを外して見せびらかしたいし、もっとこの作品を他の人に知ってもらいたいと常々考えています。

作品の価値を高め続けるという点でも、ブックカバーを外すということは、読者が取りうる最高のアプローチなんじゃないかと思ったりもします。
そういう一心で本を買うときは紙製のブックカバーは要らないとお願いするし、装丁が傷んでいるような古い本にはビニール製の透明なブックカバーを付けたりもします。

そういった理由から、同じ内容の本でも装丁デザインが素敵だなと思えるような本を買ってしまいますね。

電子書籍にはブックカバーがない!

私が電子書籍を購入しない一番の理由はこれです。ブックカバーが無い本なんて、私にとっては何百冊何千冊持ち運べようが本の魅力が半減してしまいます。電子書籍端末はある種のブックカバーなんです。背面に装丁デザインを表示する方法もあるだろうけど、わざわざやろうと思う開発者もいないだろうし。消費者もそんな機能を求めてはいないでしょう。

本を読む人を取り続けたハンガリーの写真家ケルテース・アンドレが現代の光景を見たら悲しむでしょうね。

本棚の一番人気は妖精のそだてかた

最初の写真で気になった方もいるかもしれませんが、我が家の本棚で、老若男女問わず一番人気はこの『妖精のそだてかた』です。10年前にジャケ買いに近い感覚で思わず買ってしまった一冊です。凄いインパクトですよね、この本。タイトルのインパクトだけではなく、中身もかなりしっかりしていて、妖精の探し方、入浴方法、まじないの紋章やら埋葬方法まで事細かに掲載されています。この本だけは、よく貸し出されることが多いです。

いつか、この妖精のそだてかたを電車の中で読みたいなというのが直近のささやかな夢だったりします。今はまだそんな勇気が出ませんが(笑)。。。
妖精のそだてかた (MOE BOOKS)
妖精のそだてかた (MOE BOOKS)