脱ネット中毒!週末新聞のススメ

脱ネット中毒! 週末新聞のススメ

朝日新聞社の謝罪報道をきっかけに、今何かと騒がれている新聞というメディア。過去の誤報がトリガーとは言え、新聞としてのメディアの体力低下からこういった流れが一気に吹き出しているように感じないでもないです。一般社団法人日本新聞協会の調査によると、2000年から2014年までの間に1世帯あたりの部数は13%も減ってきているそうです。

私も新聞は月契約はしていません。社会人として恥ずかしいヤツだと言われるかもしれませんが、まぁそれなりの理由があります。

理由1:同じ新聞社のものをずっと読み続けるのはイヤ

今は朝日新聞だけが騒がれていますが、他の新聞社に全く誤報がないのかと言うと首を傾げてしまいます。

この辺はあの池上彰さんもバッシングしている同業他社に対してクギを刺しています。とにもかくにも、なるべくいろんな新聞を読んでいきたいです。特に社説。

理由2:新聞の勧誘が好きじゃない

お米や洗剤はちゃんと選んだものを使いたいし、ビール券なんかは不要です。記事を読むために新聞を買う自分を侮辱されたような気持ちになります。

理由3:日々の情報はネットでいい

スマートフォンやタブレットを持っていれば、自分に必要な情報はアプリが勝手収集してくれます。各新聞社の記事も一部であればネットで閲覧することも可能です。

それでも新聞は良質なコンテンツ

これは間違いないと思うんです。試しに新聞をコンビニで買ってみてください。競馬やスポーツ新聞以外ならどこのやつでも構いません。ネットに比べて明らかに澄んだ文章です。

縦に組まれた文字組がとてもきれいなので、とても読み易いです。ネットだけだと自分が興味を持った情報しか読む事をしませんが、新聞は最近話題なった話を一段階掘り下げて解説してくれます。

国会議員の文書交通費の使途公開についてだったり、今夏の電力使用量は節電に対する理解が広まりで、震災前の6千万キロワットから5千キロワットにも満たなかったこと、永住外国人の生活保護に関する考え方などなど。

そんな新聞でも、近い将来配達されることはなくなるんじゃないかなと思ってます。

ネットで話題はただのゴシップ記事

ネットで話題になっているものがYahooやニュースアプリでヒットしてくることが多いですが、大抵ゴシップ記事です。見出しが勝負の世界。ネットでも一般のメディアでは明らかにされない真実を暴き出したこともありますが、どちらかというとそれはかなりレアケース。普段は新聞よりもどうしようもない話が延々と続いています。

150円で買える良質なコンテンツ

毎日は必要ないけど、週末はじっくり読みたい。それが私にとっての新聞紙の立ち位置です。休みの朝は少し早起きをして新聞を買いに近くのコンビニへ行きます。そして、記事を隅から隅まで読みます。

”新聞なんかいらない、肝心なことがのってない”というのは、宇多田ヒカルさんのBeautiful Worldの歌詞の一節です。私は新聞要ると思うんですけどね。先日、小暮太一さんの「アダム・スミス ぼくらはいかに働き、いかに生きるべきか」という本を読んでいる最中に、社会の目を持たなくなった個人が増えつつあるというくだりがありました。だから、すぐに人を叩く流れが出来てしまうと。

もし、新聞というコンテンツが減り続けて、ネット記事だけになってしまったら、私たちはより自分に甘く他人に厳しい、社会に対するちゃんとした目を持たない世界を作り上げてしまうのではないかと心配になります。

最後に、もののけ姫の乙事主の台詞から。
乙事主「モロ、わしの一族を見ろ!みんな小さく馬鹿になりつつある。このままではわしらはただの肉として人間に狩られるようになるだろう」