ネットで話題のゆるい就職。中身は週休4日で週3日だけ働いて月収15万円の仕事するという意味らしい。15万円は額面。手取りでは12万〜13万円。週3日勤務は社会保険の適用外だ。賛否両論、喧々諤々。うん、よく考えられた売り文句でキャッチーな言葉だけど、ほとんどの人には無関係な話だ。
ゆるい就職を応援する企業は誰を対象としているか?
まず、ここを読もうね。
IT企業「イノベーション」の富田直人社長は「景気が良くなり、中途採用で良い人材が採れない。チャレンジ精神のある優秀な人材が採れるなら、週休4日でも構わない」。しかし、ほしい人材は「新卒者と同等レベル、つまり一流大卒で高校で生徒会長をやるくらいリーダーシップがあり、コミュニケーション能力が高く、人当たりも良く、企業文化になじめる人」。結構ハードルは高い。
ブラック企業に疲れ、リハビリ的に週3日勤務を求めるような層は「ターゲットとは違う。来てほしいのはあえて社会からはみ出す賢い若者」と若新さん。ウェブサイトに「安定を希望する人は応募しないで」「対象者は未来志向の健全な若者」と書いたのも「何かにすがりたい人が申し込みにくい雰囲気を作る」ため。企業とのマッチングは10月末開始予定。「最大目標は50人だが30人に仕事が決まれば成功」と予測する。
2時間を超える白熱したワークショップの間、ほとんど誰も「安定」の2文字を口にしなかった。
ここ大事。ちっとも、ゆるくもぬるくも生暖かくもない。言い換えると、社会保障外して高いポテンシャルを限られた時間で発揮出来るかと採用側に言われているに過ぎない。お金を出すのは企業だからね。当然非正規になるから、解雇もしやすい。言い換えれば、『覚悟の就職』だ。つまり、週休4日の間に個人でお金を稼ぐ力を養うことが出来なければ終わりという話。ほとんどの人にそんな力はないんだ。
ネットを見ると関係ない人たちの口出しの方が多いような気がする。まぁ、この記事も口出しのひとつなんだけど。
覚悟完了しているの?
正社員でも派遣社員でもいいんだけど、週5日勤務の社会保障付きで毎月お金が口座に振り込まれるのは本当に凄いことなんだ。
これを手放して誰でも簡単に稼げると思ったら勘違いもいいところ。数少ない成功者の声はいつでも大きいけど、自分を敗者だと思い込んでいる大半の人たちは沈黙したままであることを忘れちゃいけない。それこそ自己責任だからね?
それでも私は週休3日が最終目標
昔、夜勤をしながら働いていた母親が言っていた言葉が今でも残っている。
人間、週休3日が一番。
今から15年も前の言葉だけど当時かなり驚かされた。でも、社会や会社はその働き方を簡単には受け入れてくれない。週休4日にしろ3日しろ、そっちを選ぶならそれなりのリスクを覚悟しなきゃいけない。私はこの仕事を辞めようかなシリーズでそれを見極めようと思っている。
もうすぐ、『貧しい余暇の時代』が来る。少しだろうがたくさん働こうがお金を十分もらえない時代のこと。お金をあまり使えない余暇が多くの人のものになる。これを清貧と見るか、消化試合としての時間潰しと感じるかは人それぞれだ。