日本人だからこそ、観ておきたい一本
最近何かと話題の国ですが、これは日本人としてちゃんと観ておいたほうがいいような気がしたので紹介しました。
最初はフェアトレードの話かなにかと思ってましたが、全く違います。彼女は中国国民ではなく、中国民衆が実際どんな考えで日々の生活を送っているのか、またその考えと工場での仕事というのはどんな距離感を持って彼らが捉えているのかをかなり簡潔に語ってくれます。
この点を最初に履き違えると、見方を誤ります。彼女は特定の政治体制が敷かれた国民ではなく「民衆」について語っているのです。
現代において、ひとつのモノをたった一人で作り上げるという仕事は、もしからしたら芸術家くらいしかいないかもしれません。私たちは、常に何かしらのパーツを作っています。テクノロジーが進めば進むほど、パーツのパーツを作る仕事が増えてきているように思います。
自分の仕事の全体像が増々見えなくなっていく昨今、カール・マルクスの語った「労働者が直面する自分の生産物からの疎外」が頭をもたげてきています。
ただ、彼女はカール・マルクスの「労働者が直面する自分の生産物からの疎外」という一辺倒な見方が本当は正しくないんじゃないかと聴衆に訴えかけます。そこで労働者らの肉声を淡々と読み上げていきます。
労働者たちの学習意欲
中国の労働者たちの向上心はとても高く、仕事が終わっても熱心に勉強しているそうです。労働者の多くがとても貧しい環境の出で中学を卒業するかしないかで 学校を辞めてしまっているそうです。 両親が読み書きできない人も多く、都市に来て自分から夜間や週末にあるコンピューターや英語の教室に通って勉強している毎日。仕事終わりに勉強をやり直している。これって、本当にすごいですよね!
今は死語になりつつありますが「飲みニケーション」なんて言葉、本当は怠け者の言葉だと思います。片や最近流行りのグローバリゼーションという言葉は、もしかしたら国同士ではなく民衆同士の間で健全に発展しつつあるのかもしれません。僕は彼らの熱いグローバリゼーションを確かに受け取りました。こんな向上心の高い中国民衆の力強さに負けないよう、自分ももっと勉強頑張ります(笑)
Tips
フェアトレード
国際的な貧困対策、環境保護を目的としアジア、アフリカ、中南米などの発展途上国から先進国への輸出において、こうした取引形態が採用される場合がある。
需要や市場価格の変動によって生産者が不当に安い価格で買い叩かれ、あるいは恒常的な低賃金労働者が発生することを防ぎまた児童労働や貧困による乱開発という形での環境破壊を防ぐことを目的としている。最終的には生産者・労働者の権利や知識、技術の向上による自立を目指す。
カール・マルクス「資本論」
貨幣の資本への転化、剰余価値の生産
資本(その人格化としての資本家)は、労働者から労働力商品を購買する。労働者はその対価として、賃金を受け取る。賃金は労働力商品の価格である。労働力商品の価値はその再生産のために必要な費用、すなわち労働者と家族の生活費によって決まる。労働力商品の使用価値は、労働して価値を生み出すこと、しかも資本家にとっての使用価値は、自らの価値を超える価値を生み出すことである。労賃を超えて労働者が生み出した価値が「剰余価値」であり、資本家がこれを取得する。——これがマルクスが明らかにした搾取(労働者が生み出した価値-労賃=剰余価値)の秘密であり、資本の儲けの秘密である。グローバリゼーション
様々な社会的、文化的、経済的活動において用いられる。使われる文脈によって、例えば世界の異なる地域での産業を構成する要素間の関係が増えている事態(産業の地球規模化)など、世界の異なる部分間の緊密な繋がり(世界の地球規模化)を意味する場合もある。