サラリーマンに観て欲しい一本
年度末の忙しさに忙殺される僕みたいなサラリーマンに観て欲しい一本。
とにかく「情熱を追えない人が口に言い訳」が満載。でもそれは決して攻撃的な話し振りではありません。皮肉を込めたユーモアだけでもありません。あの有名なスティーブ・ジョブズが話の中で3回ほど出てきますが、このスピーチの取り扱いに注意を払ってみると、彼の素晴らしさがより理解出来るかもしれません。
彼は自分を悲観的な分野の学者(経済学者)と自虐的に語りますが、話し振りはとても前向きで真摯です。
彼が他のプレゼンターと一線を画するのは、強引に聴衆を引き込もうとしない話し方にあります。彼のプレゼンはショーではありません。彼は聴衆と話し合いに来ているような口ぶりで話を進めていきます。とにかく聞き手に話の内容を考えさせるのが彼のプレゼンの最大の特徴で、もしかしたら私たち日本人に一番馴染みやすいスタイルかも。
Mommy and Daddy told me that if I worked hard, I’d have a good career. So, if you work hard and have a good career, if you work really, really, really hard, you’ll have a great career. Doesn’t that, like, mathematically make sense?” Hmm. Not. But you’ve managed to talk yourself into that.
パパとママが言ってたよ、必死で働けばそこそこのキャリアが築ける。つまり必死で働けば手に入るそこそこのキャリア。本当に本当に必死で働けば立派なキャリアが手に入る。これって数学的にも正しいだろう? お生憎様。でも自分を納得させることは出来るでしょうね。
プレゼンテーション能力(意識的にせよ無意識的にせよ)に長けている人間のTED動画は、内容を問わずとても人気があります。ただ、色に例えるとグラデーションが少なく、数少ない色で、強いコントラストで、まさに我の正義はここにあり!といった話し振りが見え隠れすることもしばしば。
それらに比べて彼の話にはグラデーションがあります。そこに彼の愛があるような気がします。「家族」をやらない言い訳にすることの愚かしさの語り方からもそれは見て取れます。
“Go for it, kid, just like I did.”
やってみなさい。私がやったように。
彼が本当に強く主張するのは話の最後。
TOEICのPART5でもよく出てくる接続詞”unless”。
話の最後にこの言葉が繰り返されます。もし、ここまで観ていただけるのであればこの接続詞は一生忘れないものになると思います。
Tips
カナダ
カナダ人をのんびりしたと形容している部分について。
一般的にアメリカ合衆国よりもリベラルな国民性で知られ、死刑制度を廃止している。
国の政策では公的医療保険、富の再分配のための高い税金、死刑廃止、貧困撲滅への努力、多文化主義推進、厳しい銃規制、同性結婚合法化などが挙げられ、カナダの政策や文化上の社会的価値観を反映している。
Wikipediaより引用unless
[否定の条件を表わして] …でない限り,もし…でなければ; …なら話は別だが 《★【用法】 通常 if…not と言い換えられるが,仮定法とともに用いることはまれ; 従って If he had not studied を Unless he had studied とは言わない》.
Weblioより引用