ご飯はいのちでした。『いのちの食べかた』

いのちの食べ方

書かれている内容の主たるものは、「食肉はどこから来るのか?」といった内容になると思います。単純に肉を食べるなということではなくて、自分が食べているものがどこから来ているのかちゃんと知っておこうよ!というスタンスで書かれています。1時間もあれば全て読み終えることが出来るボリュームですかね。

大人こそ知っておいて欲しい

考え方や思想を押し付けようとは思いません。ただ、子供からこのお肉はどこから来るのか?という疑問をぶつけられた時に、ちゃんと答えられる大人はそう多くないと思います。それとも「牧場」と答えればそれで済むのでしょうか。
後半は少し話の内容が大きくなるけれど、重大で危険な問題ですら無関心でいられることに慣れてしまった私たちには必要な問題提起だったと思う。

思春期の子どもたちに

社会に対してまたは大人に対して、強烈に批判的になる思春期の子供たちに買い与えるには、とてもいい本。思春期っていうのは社会の矛盾、大人の矛盾を受け容れる1つの大切な通過点のはず。ここを上手く乗り越える力をこの本は与えてくれると思う。

社会が抱える矛盾、自分が抱える矛盾。このそれぞれの痛みを等分で双方からぶつけ合う火花が、生きる力になってくるように思えます。

同タイトルでのDVDもあります。監督は違いますし、内容も食肉だけではありません。映像については高校生くらいになってから鑑賞してもらうのがいいと思います。映像作品の持つ力は一方的で、内面生活が確立していない子供たちにとっては、ある意味で想像力の欠如を呼び起こすのではないかと感じるからです。内面の精神生活が強固になった後に、ドキュメンタリー映像は有効ではないかと。

知らないからと言って、燃え盛る火の中に手を入れた子供が火傷を免れることがないように、無知からくる痛みというのは確かに存在するのだと痛感させられた作品。

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