ボタニカルアートに必要な画材一式を揃えて、いざボタニカルアートをはじめようと思った時に、一番心踊るのは「どの植物を描くか?」ということではないでしょうか。
バラの画家と謳われたルドゥーテのように華やかなバラを描いてみたいと思う人も多いでしょう。
しかし、普段絵を描き慣れていない人にとって、立体の植物を模写するのはなかなか大変。
ボタニカルアートは1種の植物だけを描くというのが基本ルール。
1種類だけと聞くと簡単そうに聞こえますが、バラ一輪でもやはり花弁、房、茎、葉などの特徴を線と色で描き分けていかなければいけません。
葉一枚をオススメする理由
そこでオススメするのが、まずは葉一枚だけを描いてみることです。葉を描くメリットは3つあります。
- 手に入りやすい
- 平面なので描きやすい
- 色つけが簡単
メリット1:手に入りやすい
バラやダリアを手に入れようと思ったら、花屋さんにいかなければなりません。でも、葉1枚なら道端にいくらでも落ちています。しかもタダ!
メリット2:平面なので描きやすい
植物全体と違い、一枚の葉はぺったんこで平らなため、「葉の輪郭」と「葉脈」さえ細かく描画すれば、誰でも葉の模写が出来てしまいます。最初の一歩はストレスが少ない方がいいですよね!
メリット3:色つけが簡単
葉は、基本的に緑、紅葉しているものであればオレンジ系で、色の幅がある程度決まっているので、ボタニカルアートの練習に最適です。
葉っぱの描き方
下書き
さっそく描いていきましょう。まずは好きな葉を用意します。今回はケヤキの落葉を描いていきます。まずは濃さHのシャープペンで輪郭を描いていき、次に葉脈を細かく描いていきます。
安全ピンで葉脈
ここが葉脈を描くときのポイントです。下書きの線をなぞるように安全ピンで画用紙にキズをつけていきます。力を入れ過ぎると手が疲れてしまいますので、ほどほどに。安全ピンで葉脈の線を全てなぞり終えたら、いよいよ色つけです。
色つけ
いよいよ色つけです。薄いセロハンを塗るような気持ちで塗り重ねていきましょう。
赤く感じたところも実は茶色が混ざっていたり、紫が混ざっていたりします。探偵になった気持ちで、茶色の中に隠された小さな色たちを見つけて塗り重ねていきましょう。
安全ピンでキズをつけた表脈には色が染み込んでいきますので、自然と目の細かい絵になってくれます。色つけは数日かけて行ってください。最後にふちの部分に濃い目の茶色や赤色などを付けて完成です!