大人になってチェロをはじめた多くの人がつまずくのが、音程。
レイトスターターの多くは、チェロの音程に必ず苦しみます。
特にピアノ経験がなかったり、ソルフェージュをしたことがないと、音と音の距離がうまく取れません。
簡単な譜面でも音程に苦しんで、チェロを辞めてしまった人も多いのではないでしょうか。
私も音程に苦慮している一人ですが、ある練習方法を聞きつけたので、この記事を通して皆さんにお伝えできればと。
チェロの練習に必要なものは、チェロ本体、弓、ケース、松脂、教則本、チューナー、譜面台で全部だと思っていましたが、これだけだと音程はなかなか安定しません。
今回はこの音程を安定させるに効果的な2アイテムご紹介。
アイテム1.ピアノ鍵盤(アプリ)
チューナーさえあれば、音程はバッチリと錯覚しがちですが、単音だけ合っていても、楽譜の音型、つまり音と音の距離がわかっていないと、音程はいつまでたっても安定しません。
大人からチェロを始めた人なら音と音の距離を理解するのに時間がかかります。
こういった問題を解決してくれるのが、ピアノの鍵盤アプリ(無料です!)。
私の知り合いにチェロを初めて15年目のレイトスターターの方がいます。
その方は私よりずっと先輩なので、もちろん早弾きのテクニックは上達したそうなのですが、発表会などの本番になると、緊張のためか音程が大きく狂うことにずっと悩まされていたそうです。
音程を安定させるため、試行錯誤した結果、安価なピアノ鍵盤を購入して鍵盤を叩きながら練習することで、劇的に音程が安定するようになったとのこと。
このピアノ鍵盤を使った練習方法はもちろん講師のお墨付き。
多くのレイトスターターがそうであるように、チューナーとだけにらめっこして音を合わせている方が多いのではないでしょうか。私もその一人でした。
ただ、これをやっていると、音と音の距離はいつまで経っても測れるようにはならないんですよね。
この音は高い、この音は低いと短音の音程の高低はチューナーの画面で目視出来ますが、耳がいつまで経っても育たないんです。
チェロは大変高価な楽器です。音程を合わせるためにわざわざピアノを買う余裕のある方もあまりいないでしょう。私も、とてもじゃないですが、チェロのためにピアノを購入しようとは思いません。
私が使用しているピアノアプリは無料です。広告が画面上部に表示されますが、鍵盤をタップするのにストレスは感じません。鍵盤の横幅も調整出来るので画面のタップにも違和感がありません。
アプリが嫌だという方は、カシオが出しているような安い鍵盤を買うのもいいかもしれません。
チェロは、ピアノのように、叩けば意図した音が鳴る鍵盤もなければ、ギターのように音程の指標となるようなフレットもありません。
必要十分なシンプル機能
- 鍵盤の横幅変更可能
- 録音も可能
- メトロノーム機能付
音程の不安定さで苦しんでいる人は、是非ピアノ鍵盤アプリの鍵盤を試してみてください。
大人から始めても劇的に音程が安定したということですから、試してみる価値はあるはずです。
2.姿見(角度調整)
チェロ初心者が最初に指導されるのは、弓と弦の角度が90度であること。
しかし、練習者は鏡無しでは角度を確認できません。
演奏の姿勢の確認には鏡が必要ですが、角度が調整出来なければいけません。
チェロは自分の体に向けて倒して抱え込むような姿勢になるため、鏡も内向きに角度を調整しないと、弦と弓が直角で当たっているかを確認できないためです。
見落とされがちですが、音程や音色を安定させる上で、チェロ演奏時の姿勢というのは非常に重要です。
とある弦楽器店では、バイオリンやビオラ、コントラバスに比べてチェロのメンテナンス依頼が圧倒的に多いそうです。
これは、チェロ固有の問題ではなく、演奏者自身に問題があるのではないかとの話を聞きました。
つまり、音程が安定しないのは、演奏のフォームが安定しないためなのに、楽器の不具合を疑ってしまい、弦楽器店に足を運ぶのです。
チェロを演奏したことがある人ならわかると思いますが、チェロはエンドピンを差して演奏するために、姿勢が非常に不安定になりやすいのです。
エンドピンの長さ、椅子の高さ。チェロを抱える角度など、立って演奏する楽器や両手のみで抱える楽器とは違った支店がある以上、チェロの演奏姿勢というのはとても重要だと思います。
写真のように壁と姿見との距離をつかって内側に鏡を倒せば、チェロの角度と同じく平行になるので、角度を確認できます。
まとめ
チェロがなかなか上達しない、音程が安定しないという方は、ピアノの鍵盤アプリと角度調整が可能な姿見を使ってみましょう。これからチェロを習おうという人にも、今チェロを練習している方にもおすすめのアイテムです。