『星を継ぐもの』(原題:Inherit the Stars)は、ジェイムズ・P・ホーガンの代表作。
1977年に発表されました。
1970年代はSF映画の雛形が作られた時代といってもいいかもしれません。
この続編の数多くを私を含め今の世代は映画館で鑑賞しているはずです。
1970年代のSF代表作
- 1970年 続・猿の惑星
- 1971年 時計じかけのオレンジ
- 1973年 ファンタスティック・プラネット
- 1977年 スターウォーズ エピソード4
- 1978年 スーパーマン
- 1979年 エイリアン
- 1979年 マッドマックス
あらすじ3行
月で宇宙服を着た5万年前の死体を発見
5万年前は地球で文明が発達していないのにどうして月に?
今度は2500年前の宇宙人の死体が出てきて謎は深まるばかり
インターステラーのようなハードSFが好きならハマる!
インターステラーが好きな人なら、絶対にハマると思います。
別の言い方をするとスターウォーズの方が好きという方だと、ちょっとしんどいかも。
星を継ぐものは、スーパーヒーローもいなければ、ド派手なアクションもありません。
宇宙へのロマンを愚直に探求する科学者たちの姿があるだけです。
だからといって物語の展開が退屈かというと全くそんなことはなくて、アクロバティックなプロット、個性的な科学者の面々。
読んでいて飽きることはないでしょう。
謎→仮説→検証→解決のサイクルとひたすら回していく内容なので、好き嫌いは分かれるでしょうね。
この辺りの構成がハードSF(科学的知見および科学的論理をテーマの主眼に置いたSF作品)と呼ばれる所以でしょう。
SF嫌いの人から「SFなんてのは、単なるホラ話じゃないか」ということを聞かされますが、私からしてみれば『壮大なホラ話』に感動したっていいじゃないかと思うのです。
作り話と言ってしまえば、芸術における表現活動の全ては作り物に過ぎません。
大切なのは、この作り物の中に表現者が何を込めたのか、どんな問いを私たちに贈ってくれたのかを読み解くことが面白いことだと思いませんか?
人々の感性は、神々を礼讃する古典芸術から、宇宙ロマンに憧れをいだくように移り変わっているんじゃないかと思ったりして。
ジェイムズ・P・ホーガンが物語に込めたアツい想いを、千円に満たない価格で味わえるという環境に感謝したいですね。
『星を継ぐもの』、『ガニメデの優しい巨人』、『巨人たちの星』をガニメアンシリーズ三部作は読破する予定です。
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