『インターステラー』は『星と星との間』を意味する言葉だそうです。ここ最近のSF映画の中では一番の出来だと思っています。いい映画です。観て損はないでしょう。SF映画の全てが詰まっています。
監督はクリストファー・ノーラン氏。私はインセプションを観て大好きになりました。この監督、絶対巻き寿司好きだと思う(インセプションとインターステラー観ると意味がわかると思います、多分)。主演のマシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)、最高です! 私はファンになりました。
映画『インターステラー』最新予告編
ポイント1:最新科学とオンボロな機械たち
まずは、ちゃんとメカ感を所々に出してくれる演出。最近のSFで出てくる宇宙船なんかは、どうもシンプル過ぎてカッコよすぎていけません。都合が良すぎるんですよね。
その点、このインターステラーでは、最新のメカからオンボロのメカまで並べてくれます。ちゃんとメカに限界を設けてる。この辺り、SF好きの心をよく分かってるなぁと思いました。
ポイント2:SFオカルト
SFって舞台が未来とか宇宙ってだけで、実際はオカルト話なんですよね。いや本当に。
SF映画なのに、ポルターガイスト現象が出てきます。この辺がすごい。窓からUFOの光が差し込むんじゃなくて、本棚から本がポロポロ落ちてくるんです。もうこれが堪らない。ポルターガイストとSFの繋げ方が素晴らしいの一言。後半最後のあのシーンはみなさんの記憶に残りますよ。
多次元の話や専門用語が多いという意見もありますが、そんなことはほとんどの人が理解していません。する必要がないからです。SF映画の面白さは専門用語の理解をしたところで生まれるものではないからです。
次元の話が何度も出てきますが、それを説明してくれるたとえ話も作中に出てきますので大丈夫です。
物理学などの専門用語はSFにおける舞台装置であって演出道具です。SF好きの多くはそう捉えています。カッコよく響いて筋が通っているように聞こえればそれで満点なんです。どうしても気になる用語があれば、後でGoogle先生にでも聞いてみましょう。インターステラーで使われている用語を特集しているサイトもたくさんあります。
宇宙の強烈な静けさとその中で叫ばれる家族愛
とにかく壮大な規模で描かれる宇宙観は素晴らしいの一言。そして恐ろしいまでの静寂さ。宇宙って広いんですね、そしてとっても寂しいんですね。
人間はどこまでも小さくて、その空間を埋めることなんてとても出来ないと感じさせられました。けれども、ストーリーが進むにつれてヒトとしての感情がその静寂さの臨界点を突破することがあるんじゃないかと思わせてくれる作品です。
少しふっくらしたマッドデイモン、君だけは。。。
正直、不要でした。ごめんなさい。孤独に耐え切れず一人仮死状態になってこんこんと眠り続けた役を演じるマッドデイモン。作中で、その孤独がどれほど深かったか語る君。しかし、君の目つき、君の顔つき、君の体型、それら全ては健康そのものでした。ただの少しだらしない中年のおじさん。
もっと狂った感じを演出して欲しかった。緻密に練り上げられたSFの中に、少しふっくらした有名スターなんて要らないんです。とっても美味しい役どころなのに、勿体ないな。その1点だけは減点でした。