プレゼン力鍛えるならTEDもいいけど古典落語もイイよ!?

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少し前から話題になっていたTED(テド、英: Technology Entertainment Design)。学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の人物がプレゼンテーションを行なう講演会です。NHKのクローズアップ現代で取り上げられたこともあり、日本でも一躍有名になりましたね!

話の種類が豊富なためか、語学学習者だけではなくて、ビジネスマンの間でも流行ってるような印象を受けます。どれも素晴らしいタイトルばかりで、毎日観てても飽きそうにありません。

ただ、語学ではなく「プレゼンの力」を養いたいのであれば、国内の古典落語もなかなか良いんじゃないかって思うんです。

そもそも文化背景が違う

TEDで使われる言語はもちろん英語。流暢な英語がドラマチックに流れていきます。でも、彼らのプレゼンのスタイルは、彼ら自身の文化背景が背景にあるわけで、それをダイレクトに見せられると、日本人である僕は少し戸惑ってしまう。大げさな芝居というか、なんというか、ミュージカルなんですよね。話の内容云々ではなくて、プレゼンスタイルの特徴についてです。

聴衆がワッ!と盛り上がったあとに、自分だけ気後れして拍手するような感覚。皆はちゃんとついていけているのかな。

古典落語 磨きぬかれたプレゼン

落語
自分もそんなに詳しいわけじゃないですが。個人的には志ん生、志ん朝、柳家喬太郎などが好きです。最近、ふとしたきっかけで観るようになっただけですが、これがスゴイ。古典だから難しいなんてことはない。高座に上がった噺家が、最初に枕(マクラ)というものをやってくれる。時事に軽く触れたり、現代と当時の共通点を説明したり、噺家は工夫を凝らしながら本編に入る下地を作っていきます。

彼らに使うことが許される道具と言えば扇子と手ぬぐいだけで、スクリーンに映し出された円グラフをレーザーポインターで指し示すことはないし、テレビをにぎわすお笑い芸人のように大掛かりな道具もない。だって彼らは「噺家(はなしか)」と呼ばれてますからね!噺(はなし)だけで勝負しなければいけません。だから、「プレゼン力」という点で言えば、彼らの右に出る職種は無いはずです。

古典落語が面白い

何千何万と繰り返し話されていく中で、話が練り上げられているんです。昨日今日出来た話じゃないんですよ。それでも、21世紀に生きている自分たちでも、やっぱり共感してしまう。子供もきっと楽しめる「元犬(もといぬ)」、妙な性癖のある若旦那の「擬宝珠(ぎぼし)」や、話のオチが大変面白い「こんにゃく問答」、ベーシックなところだと、「饅頭こわい」「千両蜜柑」、「はてなの茶碗」、「芝浜」、「ちりとてちん」なんかはタイトルぐらいは聞いたことがあるんじゃないでしょうか。

これってスゴイことだと思いませんか? すべらない話というのが少し前に流行りましたが、手法としては似たものを感じます。

国土の気候とプレゼンスタイルって関係あるんじゃないかな

TEDのプレゼンターは聴衆をある一点に釘付けにしようと試みます。話の中身はさておき、進行としては非常にドライです。また、プレゼンターの両手はいつもろくろを回しているように見えます。国内でもIT業界の人なんか特にやってしまいがちな動作だといわれていますよね。小さい壺に聴衆全員を収めることが彼らの最終目標なのかもしれません。

対して、噺家はじわじわ仕掛けてきます。妙な馴れ馴れしさというか、生暖かい湿り気があるんですよね。話が進むにつれて、話も終盤になってくると会場全体が暖まってきます。噺家は会場全体がひとつの空気になるように努めているように自分には見えます。

両者の最終目標が「ドライな説得」か「生暖かい共感」かの違いはあるかもしれません。どちらも一長一短。「ドライな説得」的なやり方がいつも功を奏するとは限りませんし、また「生暖かい共感」的なやり方は逆に難易度が高いプレゼン方法かもしれません。

仕事の関係で、時折セミナーなどに出かけますが、ミュージカルのようなドライで強いプレゼン方法が跋扈(ばっこ)しているように感じます。もうちょっと、生暖かい感じのプレゼンを誰かやってくれないかと密かに期待する今日この頃(笑)。

会社の上司にウケがいいのはもちろん前者でしょうけどね!








“おやゆび文鳥”

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