宝くじ当たったら仕事を辞めるという思考停止

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宝くじと死生観

国民の7割が購入経験があると言われる宝くじ。その歴史は古く、日本では江戸時代などにおいて富くじが発行されていました。

ここで面白いのが、販売場所が神社や寺だったということ。名目は、修復費用を集めるなどの目的と言われてはいますが、この辺りは後付けです。最初はせっせとお金儲けをしていました。

天保の改革(1842年)で富くじの販売は禁止され、昭和20年になって日本政府が軍事費調達のため、宝くじを発売(敗戦のため、当選番号は発表されることはなかった)。

その後、戦災復興資金の調達のため各都道府県で独自の宝くじを発売出来ることが可能となり、現在の宝くじの原型が出来上がったと言われています。

こうやって宝くじの歴史を紐解いていくと面白いのですが、一番面白いのが、宝くじ(富くじ)が神社仏閣で発売されていたという点です。ただ、お金というものが、俗物そのものと考えるのは早計です。

例えば、中国の「紙銭」ってご存知ですか? これは中国の清明節という先祖供養で使われるもので、要は紙銭(本物ではありません)を燃やしてあの世にお金を送ってあげるそうです。

実は中国だけでなく、沖縄でもお盆や清明祭(シーミー)の時などにこの紙銭を燃やす習慣が今でも残っています。打ち紙・紙銭(ウチカビ)または紙銭と書いてカビジンとも呼ぶそうです。

お金は精神が具現化したものです。動物が持ち得ないものでもあります。人間らしさというのははどこにあるかと聞かれれば、お金を使うところと答えてしまうかもしれません。いい意味ででも悪い意味でも。

宝くじで人生を肯定する人たち

お金にはどういう力があるのでしょうか? 欲しいものを手に入れ、不快なものを消す力です。お金があれば、美味しいものが食べれます、便利なものがたくさん買えます、質の高い医療も受けられますし、時間を買うことも出来るでしょう。衣食住に困らなければ働く必要もありませんから。

お金にはこれだけ絶大な力があるために、国民の7割が宝くじを買ったことがあるのです。大人であれば、お金の力を身に染みるほど知っているのです。

確率論なんて関係ありません。ジャンボ宝くじの1等が当たる確率が1/10,000,000と言われても、誰もピンとこないのでとにかく買い続けるのです。

「宝くじを買うことは夢を買うこと」とは、上手い言い方で私もこの考え方が好きです。昔、母が年末ジャンボ宝くじを買っていた頃、よく妄想を聞かされました。1等が当たったらあれを買って、これを買って、旅行してなんて言ってましたね。

たとえ、当選しなかったとしても胸を膨らませることは気分がいいものです。力が湧いてくるんでしょう。結局、高額当選は一度もありませんでしたが、母は別のところで自分の夢が叶ったということで宝くじを買うことをやめました。

宝くじ当たったら仕事を辞めるという思考停止

宝くじが当たったら、仕事を辞めている!と考えているあなた。まず、宝くじで高額当選は当たりません。1等が当たる確率が1/10,000,000なので、自分の乗った飛行機が墜落する可能性より低いです。同等な確率としては落雷にあって死亡する場合です。つまり、宝くじが当たったら仕事を辞めてやる!という考えは非常に非現実的な妄想の域を出ないのです。絶対に。

自分にとって都合のいい妄想が、「宝くじを買うことは夢を買うこと」に他なりません。ですので、宝くじを買いにいく時間やそれにかける金額というのは、それほど比重を置くべきものではないような気がします。

自分にとって都合のいい妄想が猛威を振るい続けると、今立っている現実から振るい落とされるかもしれません。








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